画像検索について知っておくべきこと:要点まとめ

検索を含め、デジタルメディアのすべてが視覚化されつつある。

プラットフォームやブランドは何年も前から、店舗での体験の改善やエンゲージメントの拡大、オーディエンスのリターゲティングのために、視覚化技術を試してきた。

知っておくべきことは以下のとおりだ。

データ

  • 調査会社のeマーケター(eMarketer)が2017年に実施した調査によると、米国のインターネットユーザーの約4分の3は頻繁に、あるいは常に、購入前にビジュアルコンテンツを検索しており、それをしないインターネットユーザーは3%にとどまる。
  • 毎日、30億以上の写真がインターネットで共有されている。
  • 消費者はテキストの6万倍のペースで画像を処理している。
  • ビジュアル検索会社スライス(Slyce)の2015年の報告によると、74%の消費者は、テキストベースのキーワード検索について、気になる製品をオンラインで探すうえで効率が悪いと回答している。
  • 世界的市場調査会社マーケッツ・アンド・マーケッツ(Markets and Markets)によると、画像認識市場は2019年までに、2014年の96億5000万ドルから216%増の256億5000万ドル規模になるという。
  • Pinterest(ピンタレスト)のビジュアル検索ツール「レンズ(Lens)」のユーザー数は、4月から5月までに3倍に増加した。
  • Pinterestユーザーは毎日平均3回以上、「レンズ」で検索している。
  • Pinterestの「レンズ」がトレーニングされた認識対象は、この1カ月で2倍以上に増えた。

Pinterestの「レンズ」

Pinterestは2月に、ビジュアル検索技術の「レンズ」を発表し、消費者、それも特にミレニアル世代が、自分が求めていることすら知らなかった商品を発見できる場として、マーケターに売り込んでいる。このベータ機能を利用すれば、消費者は画像を使って検索できる。マーケターにはまだ公開されていないが、Pinterestはカンヌで「レンズ」を強力にプッシュしていた。

「レンズ」の魅力を確認するのは容易だ。ワンピースやデスク、カットフルーツ(Pinterestの共同創設者エバン・シャープ氏は、ザクロを使って「レンズ」の初めてのデモンストレーションを行った)など、日常的に接する物にPinterestモバイルアプリを向けると、Pinterest以外のサイトにあるものも含めて、関連画像を送り返してくる。Pinterestは先週、「レンズ」をアップデートし、画像を拡大縮小表示できるようにした。Pinterestは「レンズ」のおかげで、画像を通じた検索手段を提供していないFacebookやインスタグラムと一線を画し、検索と発見を手がける巨大企業のGoogleやAmazonと張り合う立場になっている。

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「Googleレンズ(Google Lens)」

Pinterestが「レンズ」を初公開した数カ月後に、Googleは名前のかぶるモバイルアプリをリリースした。Googleの最高経営責任者(CEO)であるサンダー・ピチャイ氏は5月に、自社の開発者向けカンファレンス「Google I/O」でこの新技術のデモンストレーションを行い、「ビジョンに基づく一連のコンピューティング機能で、ユーザーが見ているものを理解し、それに基づいて行動を取るのを手助けできる」と説明した。

ユーザーが対象物の写真を撮るPinterestの「レンズ」と違って、「Googleレンズ」は、人工知能(AI)を利用しているので、ユーザーがスマートフォンでスクロールすると、場所や商品に関する情報が画面に自動的に表示される。このビジュアル検索アプリは、音声プラットフォーム「Googleアシスタント(Google Assistant)」と統合することも可能なので、消費者は音声とビジュアルを組み合わせて、探している物を発見できる。ピチャイ氏によると、この技術はまもなくリリースされる予定で、Googleが取り組んでいると噂されている「Pixel 2」スマートフォンとおそらく同時期に登場するという。

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「Bingビジュアル・サーチ(Bing Visual Search)」

Bingは6月初めに、画像検索機能をアップデートし、ユーザーは画像内で画像を検索できるようになった。これは、Pinterestにはあるが、Googleにはない機能だ。ユーザーは写真を検索し、左上隅にある虫眼鏡アイコンをタップして、衣服や顔、製品など、画像内のものに焦点を絞ることができる。焦点を絞ると、精選された関連画像が表示される。ユーザーが商品を購入できるリンク付きで表示されることも、しばしばある。

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ブランド独自のビジュアル検索プラットフォーム

ターゲット(Target)やニーマン・マーカス(Neiman Marcus)、メイシーズ(Macy’s)などのブランドや小売店は、主に2014年頃、自社のアプリやウェブサイト向けにビジュアル認識技術を実装し始めた。ごく最近になってこの機能を実装したのは、家庭用家具小売店ウェイフェア(Wayfair)だ。同ブランドは5月に、消費者がデスクトップPCや「iOS」「Android」で商品を検索できる、独自のビジュアル検索エンジンを開発した。

バイヤーの見方

「多くの人が探している物をいつもテキストで説明できるわけではない。なので、検索者はますます、グラフィックの検索結果や写真ベースの検索結果、また、写真のインタラクティブな操作による発見に関心を持っている。いまのところ、広告主がそれをどこまで利用できるかに関しては、情報が十分にない。Pinterestと協力して取り組んでいることのひとつは、写真からそうしたレベルの情報を引き出して、顧客のためにマネタイズできる方法の解明だ」と、エージェンシーのアイクロッシング(iCrossing)でメディア担当バイスプレジデントを務めるスコット・リンザー氏は語る。

「我々は、市場に現在投入されている、検索および発見用の新しいツールや技術すべてに胸を躍らせている。そこにはPinterestの『レンズ』も含まれているし、音声検索などのツールも含まれる。現時点では、広告の機会はめったにないが、技術が我々の生活にとって、もっと直感的なものになる未来を示唆していると信じている」と、米デジタルエージェンシー360iの戦略およびソーシャルメディア担当シニアバイスプレジデントのオーリ・ルウィンター氏は言う。

Ilyse Liffreing(原文 / 訳:ガリレオ)