Facebookは敵か味方か? コンテンツマーケターたちの本音

8月中旬、コロラド州ヴェイルで開かれたDIGIDAYコンテンツマーケティングサミット(Digiday Content Marketing Summit)では、さまざまなブランドからブランドマネージャー、エディトリアルディレクター、そしてソーシャルストラテジストたちが集まった。

リーボック(Reebok)やIBM、ハイネケン(Heineken)といったブランドによるスピーチだけでなく、参加者たちはグループに分かれてビジネスで彼らが直面している課題について議論した。トピックは投資利益率、各プラットフォーム、そしてインハウスのマーケティングとエージェンシーとのパートナーシップの比較と多岐にわたった。

グループセッションにおいて、分かりやすい一行形式のトピック提示をして、コンテンツマーケターたちの考えを聞かせてもらった。以下はその一部だ。

Facebook:敵か味方か?

「Facebookからの担当者はブランドにとって最善な結果を達成するよう助けてくれているのか、それともただ売上をあげてノルマを達成したいだけなのか? これを知ることは不可能だ、けれど少なくともある程度は彼らの利益のためにやっていると考えないといけない」。

「プラットフォームが提供する数値と自社の、もしくはパートナーが提供する数値を比較すると常に不一致が起きる。これはFacebookに限らない。ツイッターもそうだし、リンクトイン(LinkedIn)に至っては全くダメだ。どのデータを信じるか賢い判断をすることが我々が抱えている最大の課題だ」。

「Facebookのデータが間違っていても、それが常に間違っていて、一貫しているのであれば、私は気にしない。いつも特定の要素において間違っているというのであれば、それは我慢できる」。

「アナリティクスに関して疑問を加えると、常にFacebookは『これはいまのディレクションによるもの、これはアルゴリズムによるもの』と言い訳を言う。敵対的な関係を持っているわけではないが、相手の間違いを指摘することができる関係は、我々にとって大事だ。反論を伝えることができる方が、メリットがある。彼らのアドバイスやディレクションに沿って何かを変更して、そして何も効果が出なかったときは、非常にストレスになるからだ」。

「リードタイムが長い。Facebookに素晴らしいビデオをあげたからと言って、誰かが『これなら私が買おう』と飛び出してくるわけではない。非常に多くの要素が関わっている」。

モバイルファーストにすること

「モバイルのコンテンツを表示するためにお金を支払ったのに、ページを読み込むのに10秒もかかるのであれば、お金を払った意味がない。オーディエンスは3秒も待たずに諦めるからだ。コンテンツを見もしなかったオーディエンスのためにお金を払いたくない」。

「Facebookがモバイルファーストを最適化しているのは良いことだと思う。けれどそれがどうやって、ほかに追いつこうとしている小規模ビジネスの助けになるというのか。多くの場合、自分でメタデータを書くのに時間を食われてしまっている」。

非ダイレクト販売

「コンテンツマーケティングは『あったらいいな』というものではなく、『ないといけない』ものだ。しかしコストがかかる。そのお金はどこから来るのか? 売上があがれば、それを正当化できるが、常に売り上げるなんてことは無理だ。これは非常に魅力を失わせる要素だ」。

「我々のニュースレターの目的は収益を生むことだ。しかし、コンテンツは必ずしも売り上げに直結するものばかりではない。ライフスタイルについてのコンテンツなのだから。広告を見ることに慣れていないオーディエンスの興味をキープしながら、広告を見せることは我々にとって大きな戦いのひとつだ」。

「『広告』という単語は汚い言葉になった。『コンテンツマーケティング』という言葉を使うのは、顧客を怖がらせたくないからだ」。

「プロダクトを売らないといけないとき、そして自分がエディトリアルではないとき、それでも人々が読みたいと思うコンテンツを作ろうとしているときに怖くなるのは、読者がスポンサードコンテンツ、ブランドコンテンツだと気付いた瞬間に去ってしまうという可能性だ」。

「何をやっても情報の与えすぎになってしまうのだろうかと、我々は常に悩んでいる。顧客を失ってしまう原因は何だろうか? と。あまりにもセールス風になること、誇張した書き方になることは、間違いなく顧客を失ってしまう」。

エージェンシー問題

「ブランドに心酔し、毎日ブランドを通じて生きている人々が、ブランドをコントロールするように、エージェンシーがブランドをコントロールできるか? それは無理だ」。

「顧客にとっての違いを生んでくれる意味のあるクリエイティブを欲している。エージェンシーはときに『かっこいいもの』に固執しすぎていることがある。たまに『かっこいいもの』をするのは良いけれど、つまるところビジネスの成果が必要なわけで、一発当てることが目的ではない」。

「ブランドの所有者と同じレベルでブランドにエージェンシーが関わってくれるか? 不可能ではない。けれどそのためには、エージェンシーを深く関わらせないといけない。ブランドのなかには、エージェンシーと距離を保つところがある」。

インハウスクリエイティブの苦悩

「仕事を自社でやるとひどい目にあうことがある。物事には客観的な視点から語られるべきものがある。そうでなければ、同じような意見が反響しあうような同調環境に陥ってしまう。ペプシがその例だ」。

「エージェンシーは人材を見つけてキープすることに長けている。インハウスのチームはその点で苦労する。クリエイティブな人材を企業ブランドの制限のなかで、どうやって満足させ続けるのか?」

「多くの場合、売上に結びつけるというゴールは、クリエイティブチームのスタッフにとって足かせになる。彼らにとってはそれが重荷なのだ」。

インフルエンサーに関する不満

「インフルエンサーが本当にプロダクトを気に入っているときにだけ、インフルエンサーマーケティングは成功する。プロダクトを一度も使ったことのないインフルエンサーにお金を払って、我々についてのビデオを投稿させたことがあるが、かなり微妙だった」。

「支払う前に関係性を築かないといけない。できればお金ではなく商品を貨幣として使うのだ。もし彼らが気に入ってくれたら、口コミを広げてくれる」。

「多くの場合エージェンシーを通さないといけない。そしてエージェンシーは、ブランドとインフルエンサーに直接の関係を築いてほしくない。彼らが切り捨てられる可能性があるからだ。彼らはコントロールを保ちたいのだ」。

Hilary Milnes(原文 / 訳:塚本 紺)