インフルエンサーマーケティング、最大の誤解とは何か?:本人たちに訊いてみた

SNSのインフルエンサーをブランドのマーケティングに活用する事例はよく見られるようになった。日本でも個人ブロガーやユーチューバーが、商材を扱った記事や写真、動画を個人アカウントで紹介し、認知拡大やブランディングの一助を担うビジネスが、トレンドとして広まっている。しかし、そのようなインフルエンサーは、個人のライフスタイルやキャラクターを理解されないことに悩むこともあるようだ。

アメリカでは、インフルエンサーとブランドの関係はぎくしゃくして苦痛をともなうものになりつつあるという。 ブランドにとって問題の大部分は、インフルエンサーの選び方や報酬の支払い方だけでなく、ROI(投資利益率)をいかに測定すればいいかも、わからないことだ。一方で、インフルエンサーは、ごくわずかなブランドしか彼らの存在やキャラクターを知らないことに、しばしば頭を抱えている。

我々はインフルエンサーエージェンシー「スウェイ・グループ(Sway Group)」のコミュニティーメンバーを対象に調査を行い、ブランドと仕事をする際のインフルエンサーの悩みについて回答してもらった。正直な意見を聞くため匿名を条件とし、回答はわかりやすく一部編集している。

X世代(日本の団塊ジュニア世代)のママブロガー

学がなく(実際は学位を持っている人もたくさんいる)、ツイートをシェアしてもらうためなら、喜んで働くと思われていること。そのブランドのコンテンツがなければ、自分のサイトをやっていけないと思われている。

ミレニアル世代のママブロガー

私が契約にサインしたら、私の家族も好きに利用できると思われていること。すでにある条件で合意したのに、後から「お子さんがこの製品で遊んでいる動画を」とか、「お子さんがこの製品を食べている写真を」など、気安く「仕様変更」するのはやめてほしい。

ローカルニュース分野でも仕事をしているX世代ママブロガー

テレビに関する仕事で製品を取り上げるという話なら、ブランドは飛びついてくる。リーチできるのは、たぶん3万人ほどだが、「カタい仕事」だからだ。でも私のサイトの話をすると、不信感を露わにする。サイトの方がはるかに多くの人にリーチできるし、5分だけじゃなく永遠に表示できるのに。それから、各ソーシャルメディアプラットフォームとキャンペーンには相性がある。しかしブランドは、どのプラットフォームのフォロワーがもっとも好意的な反応をしてくれるのかも考えずに、「Twitter、Facebook、インスタグラムで投稿して、宣伝してほしい」と、相性の良いプラットフォームの活用を考えずにリクエストを送ってくる。

メイク関係のインフルエンサー

有色人種の女の子や女性には影響力はないと考えられており、起用するにはグループで採用すべきと思われている。キャンペーン参加のためだけに、有望なインフルエンサーがグループに入らないといけないなんて、バカげている。

Snapchat(スナップチャット)のインフルエンサー

ブランドは忘れているのか気づくまいとしているのか、インフルエンサーが従来型メディアの記者や編集者のように、固定給を受け取っていると思い込んでいることがよくある。我々は自分で時間料金を設定しなければ、報酬をもらえないのだ。

育児関係のインフルエンサー

自然で親しみやすく、かつブランドの名称と、その使用法に関するルールを厳守し、しかも不自然なフレーズやスローガンを織り込んだ投稿にも対応可能だと思われている。そんなに厳しく注文をつけられては、我々と仕事をする意味がない! でなければ、ブログのどこを気に入ってくれたにしても、スポンサードポストからはその良さが消えることになるからだ。

Shareen Pathak(原文 / 訳:ガリレオ)
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