CNNとFOXニュースの見出し比較サイト、代理店社員が開設:偏向ニュース問題を受け

ニュース視聴者が米大統領選挙から学んだことがひとつあるとすれば、それは、ニュースソースを慎重に吟味するということだ。

いまでは、誰もが「フェイクニュース」の専門家だ。主流の報道機関でさえ、これまでよりも厳しい監視の目にさらされている。そして今回、2人のエージェンシー社員が、あるWebサイトを開設した。CNNとFOXニュース(Fox News)の見出しを比較して、ニュース報道に付き物の偏りを浮き彫りにするサイトだ。

SS+Kのコピーライター、エレナ・ノックス氏と、アートディレクターのアリッサ・ゲオルグ氏のコンビがこの「readbetweentheheadlines.com」を開設したのは、彼らの言う「政党色に染まっておらず、公平で偏りのないニュース」を人々に示すためだ。

偏向報道に問題意識

「readbetweentheheadlines.com」は、ヘッドラインを取捨選択して表示し、数秒ごとに更新。訪問者には、同じニュース記事について、FOXニュースとCNNがそれぞれ配信した形で表示される。CNNのニュースの見出しは上の青い欄に、FOXニュースの同じニュースの見出しは下の赤い欄に、それぞれ読める。真ん中には、ノックス氏とゲオルグ氏が客観的に伝えようとしている「素のニュース」が表示される。

「盗聴疑惑」のニュース:もっとも正しいのは?

「盗聴疑惑」のニュース:もっとも正しいのは?

CNN/
「トランプ大統領、盗聴に関する根拠のない主張を繰り返し、オバマ前大統領に対する調査を要求」
2017年3月5日

 

トランプ大統領、「米大統領選中にトランプタワーを盗聴した」とオバマ前大統領を非難

 

FOXニュース/
「オバマ前大統領の盗聴問題:民主党はトランプ大統領の発言を『事実無根』と非難、共和党上院議員は『委員会が調査する』と発言」
2017年3月5日

ゲオルグ氏は次のように述べる。「最近のニュースの仕組みについて、我々なりに解釈している。中核となるオーディエンスにアピールする必要があるのは理解しているが、そのせいで、人々が物事を明確に理解して独自の判断を下すのが難しくなっている。米国民が分断されている理由のひとつは、米国民が完全に偏ったニュースに触れているためだという現実に、光を当てる必要があるような気がした」。

2人は民主党支持

たとえば、トランプ大統領が先月、記者会見の席で、ある黒人記者に対し、連邦議会黒人議員幹部会(CBC)との会談を手配するのに手を貸してもらえるかどうか尋ね、別のユダヤ人記者を相手にしなかったとき、CNNとFOXニュースは、正反対のヘッドラインを掲載した。CNNの記事のヘッドラインが「トランプ大統領、マスコミを厳しく非難」だったのに対し、FOXニュースは「マスコミが圧倒:トランプ大統領、マスコミを制御できず、アジェンダと政権を擁護」というヘッドラインだった。一方、ノックス氏とゲオルグ氏は、「トランプ大統領、77分間の記者会見」というヘッドラインを付けた。

「CNNなど、こうしたニュースソースのニュースは常に偏っていたが、米国が二分されている状況にトランプ大統領がつけ込んでいるので、これまでよりも声を大にする必要があると感じた。クリックベイト(釣り記事)のような見出しに頼るだけでなく、偏りを減らして、もう少し掘り下げた報道をしてくれればと願っている」と、ノックス氏は語る。

支持政党に関しては、ノックス氏とゲオルグ氏はいずれも民主党支持者だ。民主党女性候補を支援する「エミリーズ・リスト(EMILY’s List)」と、ヒラリー・クリントン氏を支持する「スーパーPAC」と呼ばれる政治活動委員会「プライオリティーズ・USA・アクション(Priorities USA Action)」が2000万ドル(約22億円)をかけた広告キャンペーンも手がけ、ミレニアル世代の女性に投票を呼びかけた。このキャンペーンは、若い女性や男性にトランプ大統領の過去の発言を読むよう求める4つの広告で構成されていた。

Tanya Dua(原文 / 訳:ガリレオ)
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