「さあ、ハピネスミーティングの時間だ」:あるエージェンシーのハピネス担当役員の1日

キエラ・ローラー氏の仕事は、毎日の暮らしをハッピーにすることだ。

バーミンガム出身の彼女はこの12カ月、創業2年のソーシャルメディアエージェンシー、ソーシャルチェイン(Social Chain)で「ハピネスチーフ」として過ごしている。「この仕事は人を困らせつつ、笑顔になってもらうようなことだと思われている」と彼女は説明する。

ローラー氏によると、彼女の仕事は楽しいことを強要するのではなく、ソーシャルチェインにいる70名強のチーム(平均年齢23歳)が良い仕事をするのに必要な環境を保障することだという。そのため、彼女の予算には上限がない。

口コミTwitterアカウントを運営する20数名のグループとしてはじまった同エージェンシーは、その後200万ポンド(約2億9000万円)の資金調達を行い、ブランドコンテンツ帝国に成長した。同チームの売りは、対象となるものを自身がもつインフルエンサーやページのネットワークを通じて、30分以内にTwitterのトレンドリストの上位に載せることができる、というものだ。

ソーシャルチェインのマンチェスターオフィス内にある卓球台

ソーシャルチェインのマンチェスターオフィス内にある卓球台

いまどきのエージェンシーはどこもそうだが、ここのオフィスも普通じゃない。ミイラ化した木や大きな滑り台に「泡だらけのエリア」があり、生産性を上げるのが難しいこともあるとローラー氏はいう。居眠りを誘ってしまうこともあるそうだ。

社員特典についていえば、ソーシャルチェインのスタッフには休日出勤手当の上限はなく、またオフィス内バーのアルコール類は飲み放題だ。「週末になると、少し仕事が恋しくなる」とローラー氏は告白した。

本記事では長期休暇目前の彼女の1日に密着。内容理解のため、引用は一部編集してある。

◆ ◆ ◆

06:00 am コーヒーとタバコが欲しくてベッドから起き上がった。その後、その欲求を中和するためメディスンボールでエクササイズ。3週間のクリスマス休暇にはオーストラリアに行くので、身体を鍛えねば。

06:30 am ワークプレイスというアプリを早速開く。ワークプレイスはFacebookの仕事用アプリで、社員は皆これでコミュニケーションをとっている。私はニュースグループにいくつか時事ネタを投稿するが、ここにはほかにも楽しいことがたくさんある。たとえば、ソーシャルチェインの社員には漏れなく無料でジム会員権が付与されており、互いにフィットネスの目的達成に向け励ましあっている。

07:00 am シャワーを浴びて着替えたら、バスに飛び乗ってマンチェスター中心部にあるオフィスへ向かう。

08:30 am いつも通り、私が一番乗りだ。チームのメンバーのために朝食の支度を始める。メニューは身体に良い食べ物を取り混ぜたもの、クロワッサン、そしてベーコンサンドウィッチだ。それから皆が出社後すぐに仕事に取り掛かれるように準備を整える。

そのために今日やるべきことは、ボールをすべてボールピットに戻すこと、会議室にあるミニチュアの滝のスイッチをオンにすること、そして無料音楽配信サービスのスポティファイ(Spotify)のプレイリストをオンにすることだ。スタッフは好きな曲をそこに加えることができるが、クリスマスソングは1日あたり1時間までと決まっている。

09:00 am キッチンの大きなベンチでコーヒーとウィータビックスのシリアルを食べながら、スタッフと前日夜の出来事を確認する。

09:30 am メールの確認。現在、私は地元の健康食レストランに、オフィスへ食事を提供してくれるよう話し合いの最中なので、1月の予定で変わりがないか確認をとる。

11:00 am そして、ハピネスミーティングの時間だ。スタッフ全員が毎月参加する。ここでの経験をより良くするために何ができるかを考えることが目的だ。来月末にDJとカクテル付きで催される新年会について話し合う。みんな1月に禁酒したりしないと良いのだけれど。私の誕生月でもあるので。

昨日催した「グレート・ブリティッシュ・ベイクオフ」のコンテストで残ったジンジャーブレッドマンを午前のおやつにした。腕が欠けているものがあり誰も欲しがらなかったから。

00:00 pm 次は、フレンチブルドッグのルイとパブロ(生後11週)と散歩。オフィスには犬が5匹いて、オフィス内を自由に歩き回れるため、ときには羽目を外すことも。ルイのインスタグラムには1万9000人以上のフォロワーがいる。彼は私が管理するインスタグラムやSnapchat(スナップチャット)の常連だ。

00:30 pm クリスマスのお楽しみとして、マンチェスターのクリスマスマーケットの一角にあるホットドッグとハンバーガーのスペースを間借りすることに。小さなカラオケ機器もあるので面白くなるはず。

02:00 pm 動画部門のリーダー、ジェイソン(Jason)が今週18歳になるので、ケーキとサバイバルキットの仕上げをする。ジンやプロセッコ、そしてポップコーンやスムージー、ポテトチップといったおつまみが満載だ。いつもスタッフの誕生日にはプレゼントを渡すことになっており、ジェイソンのは空中でのグライダー体験だ。

02:30 pm 社内の誰でも参加可能なクリエイティブミーティングに取り掛かる。ここ数週間、毎日我々が行ってきたクレイジークライアントのライブストリーミングについて論議。別のミーティングルームは七面鳥に扮したチームが占拠しており、私もいま巨大なクリスマスクラッカーの隣に座らされている。

04:00 pm 1月に皆が戻ってきたときのために、フードショップに1週間分の注文をしたあと30分かけてアイデアをメモする。これを当社の創始者であるドムとスティーブに送って承認をもらう。私はたいてい1週間に1度は「世界ジンの日」のようなイベントを祝うアクティビティを行う。いまのところ、私のアイデアが却下されたことはない。

05:00 pm 1週間に1度のクリエイティブレビューの日。私は品数豊富な社内バーからビールを取り出し、当社のキャンペーンの様子や今後予定されているものについてヒアリングを行う。立ち上げたばかりのベルリンオフィスやニューヨークオフィスもスカイプで参加する。当社もいまでは大きくなり、私の仕事はよりエキサイティングなものになった。私がやることを楽しんでくれる人の数も増えたし、そこから私も得るものがある。

06:00 pm バスで帰路へ。帰宅後、女友達と自家製チリをシェアし、シャワーを済ませた。あとでちょっとギターを弾こう。オオカミと熊のドキュメンタリーにはまっているので、その後アメリカ映画『グリズリーマン(Grizzly Man)』を鑑賞。

00:00 am TwitterとBBCニュースアプリに目を通した後、就寝。

Grace Caffyn(原文 / 訳:Conyac