電通イージス系「360i」のオフィスを360度画像で堪能:新車の香りがするデザイン空間

米デジタルマーケティングエージェンシー、360iのロンドンオフィス(総面積:約1000平方メートル)は、新車特有の香りがする。

これまでロンドンのコベントガーデンに位置した360i。つい先日、現在の3分の1しかない広さのオフィスから、フィッツロビアのビルに引っ越してきた。

同社は2016年、新たな6社のクライアントを獲得し、19人の新規採用を行っている。それもこれも、360iの親会社である電通イージス・ネットワークの急成長を反映したものだ。

この新オフィスで注目すべきは、ゆとりある空間だけではない。その内装はハイペースな変化を重んじる、360iロンドンの「進歩主義的」スローガンを如実に表している。

 

 

固定電話や標準化されたデスクはなくなった。そこにあるのは、作業やミーティングで要求される、従業員のどんなワーキングスタイルにも順応できる、モジュール式の「何も描かれていないキャンバス」だ。

 

360i London case study images 290616

360iロンドンのオフィスは、英家具チェーンであるヒールズ(Heal’s)のビルに入居している。北欧デザインに影響を受けた内装は、フェルトが大きな特徴だ。

 

「当たり前だと思われるかもしれないが、スタッフは以前よりもずっと動きやすくなった。デスクに固定されると、どうしても席から離れられなくなってしまうものだ」と、360iロンドンの最高経営責任者(CEO)ジェームズ・タウンゼント氏は、米DIGIDAYに語った。

スタッフは、各自ノートPC、携帯電話、ロッカーを支給され、どこでも好きな場所で自由に仕事ができる。騒音をシャットアウトしてくれるフェルトブースでも、共用のベンチでも、「Spotify(スポティファイ)」の番組が流れているオープンプラン式のキッチンでもいい。

仕切りで囲まれたミーティングルームもいくつかあり、それぞれ「ココ・シャネル」や「デヴィッド・ボウイ」など、歴史上の進歩的な人物にちなんだ名付けがされている。このアイデアは、クリエイティブディレクターのデヴィッド・カーゾン氏によるものだ。

 

 

また、この新オフィスは、同社が手がける3つのビジネス分野──インサイト主導型のプランニング、クリエイティブ、そしてデジタルメディア──のあいだで、コラボレーションが進むようにもデザインされている。毎週火曜日にスタッフは、それぞれ面識のない人の隣に座るよう勧められているそうだ。

この部門間の相互作用は、すでに新製品をもたらしている。「アセンダー(Ascendr)」はソーシャルメディアと検索、インフルエンサーからのデータを組み合わせて、トレンドを予測するソフトウェアだ。

現在はクライアントのコミュニケーション業務に利用されているが、アセンダーにはビジネスチャンスも期待できるとタウンゼント氏は語る。たとえば、アセンダーを活用すれば、360iロンドンの新規クライアントの1社であるスーパーマーケット、リドル(Lidl)のために、次のクリスマスにブームが来そうな食材を予測できるかもしれない。

 

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360iロンドンのオフィスが入るビルには、Netflix(ネットフリックス)、そして同じく電通イージス傘下のマクギャリー・ボウエン(McGarryBowen)も入居している。

 

360iロンドンの顧客リストに掲載されている新規クライアントには、ほかにシューズメーカーのコンバース(Converse)や、インターネットテレビサービスのナウTV(Now TV)、英国営宝くじのナショナルロッタリー(National Lottery)などがある。

このような成功をもたらした90人のスタッフには、その見返りとして特典がいくつか与えられている。無制限休暇制度と、毎年必ず支給される2日分の慈善活動手当だ。

「人々の生活はさらに多様化している。360iロンドンのクライアントサービス担当者のなかには、4人の子を持つ母親もいるし、ヨーロッパを自分の目で見たいと思っている22歳のアメリカ人もいる」と、タウンゼント氏は語った。

 

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オフィスにモジュール式の講演スペースがあるのも特徴だ。ここでは、社外から人を招いて講演などが行われる。

 

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360iロンドンのオフィスでは、ポータブル式のプライベートポッドも活躍している。

 

Grace Caffyn (原文 / 訳:ガリレオ)