Google、検索結果に「動画広告」を実装予定か? 情報筋が明かす

動画広告がトレンドとなっているなか、Googleも検索と動画広告の融合を模索している。Googleの商品開発ロードマップに詳しい複数の情報筋によると、同社は検索画面に動画広告を挿入するテストの最中だという。そのテストは部分的に実施されており、Googleと広告業界の間で話し合いが行われているようだ。

Googleの検索広告が発展するうえで、動画広告は次のステップとなる。もともとはシンプルなリンクとして始まった検索広告だが、写真など他のメディアフォーマットが追加されてきた。

「かつての検索の定義が頭から覆されようとしています」と、あるデジタルマーケティング企業の取締役は話す。「Googleがやっと3行広告から離れ始めました。動画広告がモバイル、FacebookやYouTubeを乗っ取り、現在Googleはどうやって検索画面に動画広告を融合させるかを考えています」

同様の動きを見せる、検索サービス各社

しかし、検索画面の動画広告に興味があるのはGoogleだけではない。Yahoo! も独自のバージョンを開発しており、Bingも「Rich Ads」を売り出している。

「『Rich ads』は、広告主が見込み顧客と、検索結果画面で深くエンゲージするには本当に効率的だ。動画広告の質を高めることで、キャンペーンやブランドの資産を拡張できるうえに、高いコンバージョン率を還元することができる」と、Microsoftの検索広告グループのマーケティング・ディレクターであるジョン・コスレー氏は、メール取材で応えた。

「私たちは『Rich Ads』を洗練する工程に入っており、特にモバイルに合わせたより良い動画を作成している。顧客に新たな媒体を届けることが楽しみだ」

過去のテスト実施自体は認めるGoogle

Googleは、検索動画広告の発表は明らかにしないが、過去にそのフォーマットを試したことはあるという。「私たちは過去にいろいろな動画フォーマットを用いて、実験を繰り返してきた。しかし、ローンチに向けた特定のフォーマットはまだない」。

Googleはスポンサー付き検索結果などに動画のサムネイルを挿入するアイディアをちらつかせている。しかし、デジタル動画広告市場は熟成しつつあり、より真剣に取り組まなくてはならないと情報筋は言う。

この商品について詳しい広告業界の内部者が、名前を明かさないことを条件に取材に応じてくれた。最新の動画実験が立派な広告商品に繋がるかは定かではないが、Googleは開発の準備段階に入ったとされている。

検索結果画面の動画広告は、金のなる木か?

もしこの動画広告が一般に普及すれば、企業は検索マーケティングへのアプローチを変える必要が出てくるかもしれない。クリック数や売上を目的とするキャンペーンから、認知度向上を目的とするキャンペーンに移行できるようになると、マーケティングの専門家は話す。しかし、リサーチ企業Forresterのアナリストであるジム・ネイル氏は、ネット検索中に消費者を見つけるということが、このタイプの広告に合っているかどうかは、まだ不透明だという。

「もし、広告主が好きなフォーマットの動画広告が買え、消費者が大勢いる検索画面に掲出できるならば、Googleにとって大きな収入源になるだろう」とネイル氏は語る。「しかし、そんなにうまくいくのか?」

その問いについては、広告団体が慎重に考えなくてはならない。FacebookやTwitter、Googleなどの外部プラットフォームで、企業が獲得する動画広告の視聴数は、自身のウェブサイトで行うマーケティング領域を侵食する可能性があると、某広告エージェンシーの関係者は話す。

「マーケターたちのマイクロサイト離れが進んでいる。フィードを中心としたウェブサイトは、顧客が読みたいと思ったときにコンテンツをその場で提供してしまうからだ」と、広告代理店の情報筋は話す。「Googleも同じようにフィードにコンテンツを持っていこうとしている。しかも今回は、それが動画なのだ」

Garett Sloane(原文 / 訳:小嶋太一郎)
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