デロイトがデジタル領域に新ユニット:今週のデジタルマーケティングサマリー

今週の注目したいトピックは、デロイト・トーマツ・コンサルティングが「デロイトエクスポネンシャル」を10月1日に設立すること。既存のデジタル関連部門の資源を集め、経営戦略系ユニットも包含する複合的な体制をとるという。バックオフィスからデジタル・マーケティングにまたがる包括的なサービスを提供するようだ。

先月下旬、PwCコンサルティングと電通デジタルが企業のデジタル化を支援する「デジタル変革推進プログラム」を共同提供することで合意した。

今年は日本のデジタルマーケティング領域でもコンサル勢などの参入で、エコシステムに著しい変化が起きはじめている。4月にはアクセンチュアがIMJの株式過半を取得した。同月には博報堂DYデジタルが設立された。電通は7月に電通デジタルを設立した。

日本企業がデジタル化を進展させるなかで、急速な成長分野でありながら精通する人材が足りないという脆弱性もあわせもつのが、業界の現状だ。

以下、その他のトピック。

■SalesforceがCRM用AIの開発

Salesforceは9月18日にサンフランシスコで開かれた同社最大級のカンファレンスで、CRM(顧客関係管理)での活用を念頭に入れた人工知能(AI)である「アインシュタイン」を発表した。これに先立ちオラクルも同様のAIの発表をしており、CRM領域でもAIは重要な話題になりそうだ。

■デジタル金融は新興国に約370兆円

マッキンゼーによると、デジタル金融を採用することで、新興国の経済規模が3.7兆ドル(約370兆円)分膨らむ可能性がある。特に中国単体で1.1兆ドルの成長が見込めるという。デジタル金融が便利になると消費の活性化やビジネス環境の良化など広範な利点が望める。

■米Vox Mediaも海外進出へ

米デジタルメディアの国内での激しい競争が一服し、海外進出傾向が出ている。Vox Mediaは元Vice Mediaのジョナサン・ハント氏を海外事業担当に任せた。同社は昨年「The Verge」の中国におけるパブリッシング権に関してテンセントとパートナシップを結んだ。Vox Media CEOは「我々はよりグローバルに投資する方針だ」と語っている。

■Facebook、広告主向けの測定ツールを提供へ

Facebookはオンラインとオフラインにまたがるクロスチャンネルのキャンペーンの効果を測定するツールを広告主に渡す見通し。Facebookはニールセン、オラクルなど測定・データ関連サービスと協業。「ピープルベースト測定」というデバイスではなく人(ピープル)に焦点を当てた手法を推している。

■Amazonが自然言語処理スタートアップを買収

Amazonは9月21日に「Angel.ai」の共同ファウンダー・CEOのナビッド・ハザード氏を新ボット製品担当として迎えた。前日には、Googleが自然言語処理のAPIを提供する「API.AI」のチームを同様に雇い入れている。2社とも会話しながらECなど問題解決を図れるプロダクト開発を目指しているようだ。

■AOLが日本事業を自社資本化

AOLはAOLプラットフォームズ・ジャパンについて、三井物産が保有する全株式を譲り受け、完全子会社とすることについて三井物産と合意した。これで日本事業が完全にAOL資本になった。

Written by 吉田拓史
Photo via Delloitte Tohmatsu