ポケモンGOが史上最速の収益5億ドル達成:今週のデジタルマーケティングサマリー

今週の注目トピックは、ポケモンGOがゲーム内課金で収益5億ドル(約500億円)を達成したことだ。収益は2016年末に10億ドル(約1000億円)に達する見込み。ローンチから60日以内での収益5億ドル達成は、大ヒットカジュアルゲーム「キャンディクラッシュ」の3.3倍、「パズル&ドラゴン」の6.7倍の速度(下図)と「光速」だ(App Annie)

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メディア消費の中心はモバイルに移っており、なかでもユーザーはアプリ利用を好んでいる。アプリ同士の超競争的な時間の取り合いのなかで、ポケモンGOは多数のユーザーを集め、同時に極めて長い利用時間を確保した。sensortowerによると、7月時点でFacebookを上回る利用時間があった。

ナイアンティックは、ポケモンGOがほかのアプリから利用時間を奪っているのではなく、もともとモバイルに割かれなかった時間を獲得していると主張している。つまり普段モバイルゲームをしない人の時間も獲得しているということだ(下図)。

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日本では日本マクドナルドに加え、ソフトバンクも9月からパートナーシップを結び、3700店舗が「ポケストップ」か「ジム」に設定されることになった。米ナイアンティックは、9月7日にダウンロード数が世界で5億件に達したと発表していた。今月16日にはスマホに触らずポケモンGOが遊べるアクセサリ「ポケモンGOプラス」を販売する。

今後はアップデートや他国でのリリースなどがあり、収益拡大の可能性はかなり高い。レッドオーシャンのアプリビジネスのなかで、ポケモンGOは位置情報、拡張現実などスマートフォンというデバイスの特徴を生かした造りで、まれに見る成功を遂げている。

以下、その他の注目のトピック。

 ■Snapchatが年末IPOか

Snapchat(スナップチャット)が2016年末か17年初頭の新規株式上場(IPO)を検討しているという(The Information)Recodeの続報によると、同社は投資銀行モルガン・スタンレーなどの銀行と融資をめぐる話し合いをしている模様。これまで26億ドルを調達しており、融資を検討するのは株式の希釈化を防ぐためとみられる。また大型IPOが予測されるため、主幹事証券会社の座をモルガンなどが競争していると言われている。

■メルカリが日米合計5500万ダウンロード突破

メルカリは7月下旬、米国のiOS App Storeでのショッピングカテゴリで1位、全体でも第3位にランクインし、米国でのユーザベースが拡大していた。「米国のインフルエンサーからの波状効果でダウンロードが拡大したようだ」とメルカリCEOの山田進太郎氏は語っている。

■LINE LIVE、MAU1900万人突破と発表

LINE LIVEはWAU(週間利用者数)も620万人に達したとも発表している。タテ型フォーマットのモバイルライブビデオストリーミングと区分される分野のPeriscope(ペリスコープ)、Meerkat(ミーアキャット)に似た仕様になっている(LINE)

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■Twitter売却?

米Yahooのコア事業売却以降の数カ月間、Twitterにも売却のうわさが出ている。 Googleの親会社Arphabet(アルファベット)、Apple、ルパート・マードック氏らが買収を検討していると言われる(Recode)

8月末、元CEOで筆頭株主のエヴァン・ウィリアム氏はBloombergTVに対し「我々はいま強いポジションにいる。取締役会メンバーは『正しい選択肢』を検討しなくてはいけない」と語り、直後に株価が約6%高騰していた。第2四半期決算によると、Twitterの収益、ユーザー数の伸びの鈍化がみられている。

■GoogleがB2Bに投資

Googleは上場企業でAPIプラットフォームを提供しているApigee(アピジー)を買収することを発表。「Apigeeの買収は同社のテクノロジーと顧客ベースを入手できるだけでなく、AWSの顧客の一部もボーナスとして手に入れることになる」(TechCrunch Japan)

Text by 吉田拓史